2012年12月27日(木)
1985年の初演以来、ロンドンで27年間にわたり上演が続き、今なおロングラン記録を更新
続けるミュージカル「レ・ミゼラブル」の映像化。
序盤から美しい映像と歌、音響に感動の連続であった。
ミリエル神父の慈悲の愛を受けてから人の心を取り戻し、終盤のほとばしる愛を与え続ける
ジャン・バルジャンの生き方に魂を揺さぶられた! ビクトル・ユゴーの
『無償の愛』が理解でき
たような気がする。
まさに原作の『ああ無情』だった。 子供のころ読んだ本の所々覚えていたから、すんなり
と物語に入ることができたのかも。
ジャン・バルジャン役のヒュー・ジャックマン(44才)、ジャベール警部役のラッセル・クロウ
の対決。フォンテーヌ役(娼婦)のアン・ハサウェイの歌と演技に引き込まれ感涙。
ラストシーンの直後、左席の若いカップルの嗚咽が漏れる。右席の老夫婦も頬を拭っている。
そういう拙者も涙が止まらなかった。 もう一回見たい。
【
記事から抜粋】
ユゴーがこの作品で人類に訴えようとしたメッセージとはなんなのか?
それは「愛は確かに勝つ。だが、愛というものは貰った分だけしか人に与えられないもの
である。
ゆえにフォンテーヌやコゼット、それにジャベールのような、受け取ったことがない人々
(レ・ミゼラブル)を救うにはジャン・バルジャンに象徴される《だれか》が見返りを要求しない
無償の愛を《最初》に与えなければならない。
かってその《だれか》はイエスであった。だが、イエスへの信仰が衰えた現代にあたっては、
その《だれか》は《あなた》でなければならないのだ」と・・・
ユゴーの原作に含まれるメッセージが、貧困や犯罪などの悲惨さを克服したはずの現代人
にも強く伝わってくる。
永遠に 愛、勇気、希望を失ってはいけない!